Nozomi Note

落合の読書メモと思考の記録です。ゆるーくやっとります。

生田幸士「世界初を作り続ける東大教授の『自分の壁』を超える授業」

どれだけバカバカしいことを考え、それを実行に写すことができるか。つまり周囲の批判や嘲笑を気にすることなく、全く新しい発想を提言することができるか。しかも口先だけで大きなことを語るのではなく、その実現のために自分の足を踏み出すことができるか。そうした人々をリスペクトを込めて「バカ」と呼びたい。

 

バカを貫くことは、世間の常識を疑い、常識と戦うことです。そして世間の常識を徹底的に疑い、そこから「新しい常識のありかた」まで考えられる人のことを、人は天才と呼ぶのです。

秀才は与えられた課題を効率よくこなし、既存の枠組みの中で最大限の結果を残すことができます。しかし天才は、枠組みそのものを自分の手で生み出すことができます。

人はどうすればバカになり、どうすれば天才になれるのか。どうすれば誰も考えつかなかったアイデアを産み出し、新しいジャンルを作ることができるのか。この本で解明していきます。

 

日本には技術力と真面目で倫理観の高い人々がいるにもかかわらず、世界で羽ばたく企業が出てこないのでしょうか。人もサービスもモノも飽和状態を迎えた日本において、これからの私たちに求められるのは、新しいジャンルを作ること。誰とも競争しないこと。

「みんながやっているモノ」には手を出さない。「みんながやっていない」からこそ、そこに可能性を見出し、チャレンジする。ブルーオーシャン(新しい市場)は探すのではなく、自らの手で作るものなのです。

ここにビジネスチャンスがある!と察知して、持ち前の行動力で新規顧客を開拓していく人。日本にはこの人材が圧倒的に足りない。

★スティーブジョブスはThink Different「他人と違うからこそ、価値がある」

他人の後追いをしても本当のイノベーションはできない。新しいジャンルを生み出すことはできない。

だが、新しいチャレンジに踏み出した時、周囲の理解を得られないことがあるかもしれません。でもそのチャレンジが本当に新しいものであるなら、理解者は必ず現れます。

褒めることと甘やかすことは違う。褒めるか、叱るかの二者択一でもない。積極的に褒めることをしよう。

 

自分はどんな世の中を実現したいのか?

今世の中には、何が不足しているのか?

 将来あるべき姿から考えていく。それがコンセプト発想です。

★コンセプトが生まれる源、それは夢です。

大きな夢を持つこと。

大きな夢を持つには、バカになる勇気が必要です。

夢とは本来バカバカしいものである。

コンセプト発想。そしてコンセプトから逆算していく。

夢→コンセプト→アイデア→開発の順番。

エジソンライト兄弟、ディズニー、本田宗一郎盛田昭夫手塚治虫などなど。歴史に名を残す人は、何かしらの新ジャンルを作っている。どんなジャンルを作ったのか?という目線で見つめ直すと新たな発見があるかも!

 

ビジネス発想の方針

①新発想・・・すでに存在する技術を「知恵」で繋ぐ

②新原理・・・従来と原理的に異なる「新技術を発明する」

 

ビジネスは制約があるからこそ、人は知恵を絞り、結果としてグランドチャレンジが生まれる。全くあたらしいジャンルで誰も先行者がいない、全て自前でやらなければいけないなど。制約があるから燃える。楽な道を選んでいては、新しい物など生まれない。

 

★具体的な発想のプロセスについて

まずは「現場の声を集めること」が大事。

前提条件がフラフラしているうちは、画期的なコンセプトやアイデアも浮かんでこない。現場の情報は100%取り切ることが重要。

その時重要なのが、質問力。

このポイントを押さえておけば、対象への理解度が何倍にも深まるポイントを突く

 ①聞きながら仮説を立てていくこと

その場で話を聞きながら、自分なりの仮説を立てて解決策を考える。次に掘り下げるべき情報が見えてきたら、納得できるまで聞いていけばいい。

②自分ありきの発想にならないように注意。

目的意識を持つこと。この取り組みのゴールは何かを意識し、「他者ありき」で考えると自分にとっても実り多い結果になる。

★ 怒られることの正しい使い方

それはやりすぎ!という叱責は、制度を変えないと通らないよというサイン。今のシステムのどこが古くなっていて、どこを変革していけばいいのかわかってくる。怒られることを怖がっていては、いつまでも前例主義から抜け出せない。

 

★いい研究とは、10人中8人が反対する研究である

独創とはみんながやらないことをやることだ。難しいことは考えず、ただ自分だけの道を歩んでいけば、それはすなわち独創なのです。

 

★思考パターンを変えるには、生活パターンを変えること

日常の行動パターンを変えることで思考を変える。他者と違う行動パターンを持っていたからこそ、周囲に流されることなく、様々な独創をすることができたのです。

自分が今どのような集団に所属していて、どんな行動パターンが身についているのかを意識しよう。周囲と行動パターンを変えていくことに自覚的になる。

 

★突き抜ける人のルール

①頭を使おう

この1週間ずっといつだって24時間考えていたのか?ご飯の時もお風呂でもトイレでも夢でも思い続けていた?一瞬のひらめきが生まれるのは、膨大な「考える時間」がある。

考え尽くして思考回路を一変させるためのトレーニングとして、一晩で100個を出してみよう。一流の人にとっての「考える」がどれほど厳しいものであるかが理解できる。

 

②手を使おう

なんでも頭の中で考えて、できるorできないを判断しない。手を動かしながら考えること。頭の中のアイデアを絵にして、何パターンも書くことで新たな発想を捻り出す。論文や企画書もそう。頭の中にある思いを可視化することで、全体の構成を考えていく。書いて考え、描いて考え、物を作って考える。

 

③人を使おう

自分が抱えている課題について、誰かとディスカッションする。入り口として相談がある。自分の頭だけで考えるのではなく、他人の頭も利用する。ブレストをする際は、批判しないルールを設ける。

 

発想を独創に変える3つのポイント

本田宗一郎さんは「不常識を、非真面目にやれ」と語っている。常識の枠を超えた「新しい常識」をつくるのだ。新しい常識を作るためには、非真面目な自分でいることが重要。

①違うテーマを考える・・・どんな山を登る?

②違う方法を考える・・・どんなルートを通る?

③違う結果を考える・・・登頂の結果は?

 新しいことにチャレンジしようとする人に対して、勇気をくじく発言をする人がいる。

スタートの時は「絶対にできない」「成功してから見せなさい」

成功してからは「どこかで見たことある」「別に新しくない」

これは必ず言われることなので、また言っとるわくらいの気持ちで受け流そう。

他人は無責任に批判するもの。これ以上話しても無駄だと思ったら「僕、アホやもん」と言って開き直るのが良い。大胆な開きなおりが大事!

 

★プレゼンテーション能力をつけよう

プレゼンや論文は自分の意見を過不足なく伝えることだけでなく、聞き手や読み手に感動を引き出すべき。聞き手を飽きさせない工夫、そして心をゆさぶる感動や工夫が必要。

 

★誰でも天才になれる

天才とは、ただただ生き方が天才。みんなと違った生き方を選べる人。

高い志を持ち、行動力があり、人生の全てを投入できる。

ずっと努力を努力と思わずに続けることができる人。周囲が心配するほどリスクをとる人。スティーブジョブスの言葉で、「海軍になるくらいなら、海賊になる方がいい」というのがある。会社で出世することではなく、出過ぎた杭になる。宇宙人になってしまうことの方が面白い。また、専門外のことも情報収集して面白い人になることも大事。作り手側の熱意ではなく、参加者(ユーザー)の気持ちを考えること。

 

想像力を持った人間力のあるビジネスマンになれる。

どうすればみんなが笑顔になるか、幸せになるかを考える。

 

専門性を2つ以上持つ。

専門以外の教養を深める。

英語力はマスト。海外の人々のメンタリティを体感し、学ぶこと。

誰に学び、誰と働くかを真剣に考える。